12月 26 2015

戦後日本の「焚書坑儒」



 
現在、古代史の本の原稿を書いています。
様々な資料に目を通しているうち、たまたま「漢委奴国王」金印の写真が目に止まりました。
 
子供の頃を思い出します。学校では、
「漢の倭の奴国の王」
という解釈を習いました。
或いは、
「漢の委奴(イト)国の王」
という説もある、と。・・・・
 
今頃気付きました。「漢の倭の奴国の王」という、歴史教科書におけるスタンダードな解釈は、明らかに「歴史の意図的歪曲」ですよね(^^;
なぜなら「倭」じゃなくて「委」ですから。「にんべん」が抜けてますって(笑)

学校では習いませんが、「倭国」という名称、実はなんと3,000年前あたりから使用されていたようです。漢書地理志によれば、
「周の太伯の代の後、倭人が手土産抱えて挨拶にやってきた」
と書かれています。
 
つまり紀元前10世紀頃から、我が国の時代区分で言うと縄文時代晩期頃から、古代中国のいわゆる公用語として「倭国」という国名が通用していたわけです。
中華思想に基づく侮蔑のニュアンスはありますが、一応「けものへん」ではなく「にんべん」付きの、「倭国」という国名が対外的に存在したわけです。
 
にも関わらず、金印を製造する際に、
「にんべんを抜かしてしまう」
というマヌケな間違い(笑)を冒すでしょうか!?
 
ちょっと考えにくいですよね。
仮に誤って製造したとすれば、製造した職人は早速首が飛ぶはずです。金印は外交文書レベルの重要物ですから。
すぐに別の職人が呼ばれ、誤字を修正するなり丸々新たに作るなりするはずです。金細工ですから、そのくらい大した手間ではありません。そして何くわぬ顔して(笑)古代日本人に渡す。そう考える方が自然でしょう。
 
「漢の倭の奴国の王」
は、
「漢の支配下にある倭国の、さらにその中にある奴国の王」
という解釈になります。倭国自体がそもそも漢の属国、というニュアンスです。
 
「漢の委奴(イト)国の王」
であれば、ニュアンスが大きく異なります。こちらの方は、
「倭国内にある委奴(イト)国という小国が、漢王朝の冊封体制に入った」
となります。倭国が漢王朝の配下なのか、それとも倭国の中の委奴(イト)国だけが来たのか、では歴史観が丸々異なってきます。
 
幸田がなぜこのような、一見どうでも良いような些細な違いを突くのか。
当然ちゃんとした理由があります。
「実は、戦後日本でも『焚書坑儒』が行われたから」
です。
 
「焚書坑儒」とは、古代中国における歴史用語です。
「焚書」とは書物を燃やすこと。「坑儒」とは穴を掘って学者を生き埋めにすること。
 
古代中国では、王朝が交代するごとに焚書坑儒を行い、歴史を改ざんしました。
「前王朝は悪さばっかやらかしていた(^^; だから我々が倒し、新たな王朝を打ち立てた。そして今、善政を行っている(どやっ!!)」
と、歴史書や学者を闇に葬って歴史を都合良く書き換え、自らの正統性を主張したわけです。
古代中国に限らず、「歴史の改ざん」=「自らの正統性の主張」というメソッドは世界中の国々で行われています。
 
この「焚書坑儒」=「歴史の改ざん」が、なんと戦後日本でも行われているのです。いわば「現代版・焚書坑儒」です。
 
皆さんご存知の通り、1945年に日本は「敗戦」しました。「終戦」ではなく「敗戦」です。
進駐軍という名の「占領軍」がやってきました。彼らは「強い日本」を破壊するため、
「ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム(WGIP。戦争犯罪宣伝プログラム)」
に基づき、憲法と教育システムという、国家の独立性独自性の柱とも言うべき重要な2要素を破壊、再構築します。
その過程で、焚書坑儒が行われたのです。
 
詳しくは拙著「教育システムをぶっ壊せ!! ~ 洗脳と、白痴化・愚民化による日本破壊が粛々と進行中 ~」をお読み頂きたいと思います。
この焚書坑儒、すなわち歴史改ざんの意図が、学校の歴史教科書のいたる所に見られるのです。
「漢の倭の奴国の王」という解釈が、まさにそれです。何とかして少しでも日本の歴史を貶めたい、自国の歴史に誇りを持つことを阻止したい、という意図がそこに透けて見えます。
そういう「教育システムの意図」を知った上で、改めて歴史教科書を眺めると、同様なケースがたくさん見つかります。
 
「歴史を学ばない民族は滅びる」
という言葉があります。
今日の日本人が、まさにそれです。WGIPに基づくインチキ教育システムにより、日本の歴史教育がぶっ壊されました。単なる「歴史クイズ」に改悪され、歴史から何も学べない状況に陥っています。
 
私達は、早くそれに気付くべきだと思います。
そして私達のための「真っ当な歴史」を取り戻し、改めて真っ当な歴史を学び直すべきだ、と幸田は考えます。
日本の崩壊が、今まさに粛々と進行中です。・・・・
 

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